こんにちは!motto編集部のオオウ(@ounco_coverdeath)です。あっという間に春にですね。皆さんはコーヒーってどんな時に飲みますか?コーヒーブレイクという言葉があるように、小休憩・リフレッシュしたいときや読書や音楽鑑賞のお供に飲んだりする方も多いのではないでしょうか。群馬にはコーヒーが美味しいお店が多いということもあり、「コーヒーが美味しいカフェ&専門店12選。」を、たくさんの方に読んでいただいています。さて、今回はコーヒー&カフェ巡りが好きな方にぜひ訪れてほしいコーヒースタンド『コレハコーヒー』をご紹介します。まだまだ知られていない穴場で、掘れば掘るほど魅力に溢れたスポット。焙煎したてのフレッシュで香りだちの良いいコーヒー沼にハマってみて!
1. 誰もが気軽に足を運べるコーヒースタンド
なんともストレートな店名の『コレハコーヒー=THIS IS COFFEE』。「誰でも覚えやすく、キャッチーな名前にしたかった」と語るのはオーナーの野口忠孝さん。
2022年9月、藤岡市内にオープンしたこちらのコーヒースタンド兼焙煎所、コンセプトは「焙煎したての美味しいコーヒーをいつでも気軽に」。音楽スタジオ「sirosiba studio」の1F部分が店舗になっています。「sirosiba studio」は、「back number」のライブサポートをする柿澤秀吉(秀吉|Vo&Gt)が運営しているため、ファンが聖地巡礼的に訪れることもしばしば。
野口さん自身はカントリーパンクバンド「PRINCE ALBERT」のボーカルを務めるほか、東京では「浅草橋 MANHOLE」というライブハウスを経営し、群馬では「ZODIAC FESTIVAL」「伊香保の楽音会」「GGC」の音響を担当するなど、音楽とともに過ごしてきました。
そんな野口さんがコーヒースタンドをオープンさせた理由は、純粋にコーヒーが好きだったから。世界各地の豆を様々な焙煎度合いで掛け合わせたときの発見にワクワクが止まらなかったのだそう。コーヒー豆にとって重要な鮮度。コーヒースタンドとして、一番美味しい状態で味わってほしいという想いから「焙煎したて」にこだわって提供しています。忙しい日々の生活でも、美味しい1杯のコーヒーに癒される瞬間ってありますよね。まさに『コレハコーヒー』はそんな出会いがある場所を目指しているのだそう!
2. 世界各地の生豆×焙煎が生み出す個性
『コレハコーヒー』では、日替わりコーヒーを味わえるだけでなく、お好みの豆・焙煎度合い・挽き方でオリジナルのコーヒーをカスタムオーダーすることも可能です。コーヒー豆は世界各国から30種類以上を取り揃えていて、そのほとんどがスペシャルティコーヒーというラインナップ(スペシャルティコーヒーの説明についてはこちらから)。
定番どころのブラジル、コロンビア、インドネシアのコーヒー豆をオーダーする方が多いのだそう。中でも口当たりの良さが人気という「ブラジル ブルボン アマレロ アルコイリス農園」は、チョコレートさながらの甘みと濃厚なコクやアーモンドを彷彿とさせる香ばしさにマイルドジューシーな果実感が特徴。
野口さんのおすすめは「中国 雲南 プーアルピーチ アナエアロビコ」。あまりコーヒーの産地としてはイメージのわかない中国産のコーヒー豆。プーアル茶の製法から着想を得たというアナエアロビコ(嫌気性発酵=ワインなどで見られる空気を抜いて発酵させる手法)のナチュラル製法で精製されているため、手間がかかっているのだそう。ベリー系の酸味とブランデーのような重厚な香りが特徴で、優しくもしっかりとした存在感を放っています。
また、コーヒー豆に加えて味を左右するのが焙煎度合いです。「浅煎り〜中煎り〜深煎り」からどこを選ぶかによって、酸味や苦味など味のバランスが決まってきます。『コレハコーヒー』では選んだ生豆をお好みの焙煎度合いでローストができます。
[焙煎度合い]
①シナモンロースト=浅煎り。強い酸味が中心の味わいです。※豆によっては青臭さや渋みが出る場合もあり。
②ハイロースト=中浅煎り。酸味は十分にあり、ほんのり苦いも感じられます。
③シティロースト=中煎り。酸味、甘味、苦味のバランスがよく、最も標準的な煎り方です。
④フルシティロースト=中深煎り。酸味は弱く、苦味が強くなりコクが出ます。
⑤フレンチロースト=深煎り。フルシティよりも深く、酸味はほぼなく、強い苦味が特徴です。
※①に寄るほど酸味やフルーティさが増し、⑤に寄るほど苦味やコクが強くなります。
POINT
3. 専門店のコーヒーが美味しい理由
焙煎したコーヒー豆は、成分を抽出しやすくするために粉状に細かくします。挽きたてが最も香り高くなり、粉状にすることで酸素に触れる面が増えるため、劣化も同時にどんどん進んでいきます。酸化したコーヒーは本来の味を保ちにくくなり、風味が落ちてしまいます。目安として、粉状のコーヒーは挽いてから7〜10日までが美味しく飲める期限とのこと。意外と短いので、より一層美味しく味わいたい場合は淹れるときに必要な分だけ挽くのがおすすめなんだそう。
また、抽出方法や器具と粒度を合わせないと、旨味を最大限に引き出せないので注意が必要です。例えば、ハンドドリップの場合は注ぎ方やお湯の温度など淹れる工程、淹れた後の温度変化でも味が変わります。本当にコーヒーって奥が深いですよね!
[コーヒー豆の挽き方(粒度)]
①極細挽き=エスプレッソマシン向き。「粉糖」ほどの粒度。
②細挽き=ウォータードリップ向き。「上白糖〜グラニュー糖」ほどの粒度。
③中細挽き=ペーパードリップ、コーヒーメーカー向き。「グラニュー糖」ほどの粒度。
④中挽き=フレンチプレス、サイフォン、ネルドリップ向き。「グラニュー糖〜ザラメ糖」ほどの粒度。
⑤粗挽き=パーコレーター向き。「ザラメ糖」ほどの粒度。
※①に寄るほど濃く苦めの味わい、⑤に寄るほど薄く軽めの味わいになります。
意外と繊細なコーヒー豆。酸化や湿気に弱いため、保存方法には気をつけたいところ。コーヒー豆も生鮮食品なので、光を遮断するアルミバッグの袋や暗い場所に保管して紫外線から守ったり、酸化を加速させてしまう多湿や温度変化のある環境を避けることが重要なんだそう。
[コーヒー豆の鮮度上限]
・豆(アルミバッグ未開封)=約1ヶ月~1年
・豆(開封済み)=約1ヶ月
・粉(開封済み)=約10日
専門店のコーヒーが美味しい理由は、第一に豆の品質と鮮度。そして、バリスタたちの知識や技術がかけ合わさって至福の1杯が生まれているんですね。お店の場合は、これらの手間をかけて1杯ずつ提供してくれるから美味しいのも納得です!これを知っておけば、たとえ提供に時間がかかっても心穏やかに待てますね。コーヒーを提供してくれる全スタッフさんに感謝です!!
4. コーヒーという文化に触れてみよう!
野口さんは「コーヒーの種類は日替わりなので毎日訪れても楽しめるし、気軽に足を運んでくれたら嬉しい」と語ります。なんと、『コレハコーヒー』では1杯200円からマシンで抽出した本格的なコーヒーを楽しむことができるんです。リーズナブルな価格設定で提供している理由は、より多くの人にコーヒーの奥深い魅力に触れて欲しいという想いから。
自宅用豆は100gからオーダーができます(焙煎時に生豆から10〜20%質量が減少する場合あり)。コーヒーカップ1杯分(120〜140ml)に対して粉量は10〜12gが適量なので、豆なら1ヶ月、粉なら10日程度で飲みきれる量を頼むのが吉。自分好みで仕上がりを決められるので、色々と試したくなりますね!また、ドリップバッグはオプションでギフトボックスを選べるので、ちょっとした手土産にも最適です!
POINT
カリフォルニアのキャンポス農園産の素焼きアーモンドや高崎市内のタイ・アジア料理店「Sangam」と共同開発した「Liquid Recordジンジャーエールベース」など、コーヒー以外の商品もラインナップ。
クラフトジンジャーシロップは水を一切加えない無水製法で、150mlのシロップに対して国産生姜を150gと数種類のスパイスを独自ブレンドしているこだわりの一品です。ライブハウス「浅草橋MANHOLE」でも提供していて、大変人気なのだそう。今後は同様にリキッドタイプのコーヒーやオリジナルグッズなどを展開していく予定とのこと!また、『コレハコーヒー』では、不定期でキッチンカーの来店イベントも実施しています。これまで、「Green Door Café Bar」「大大坊 空の舌」「Sangam」など、人気のフードトラックが出店しているので、Instagramを要CHECKです!
筆者自身、数々の取材を通してクラフトビールや日本酒など、料理だけでなく飲料の個性も面白いと感じるようになってきました。コーヒーも同様に、1杯と向き合うことで工程や飲み方で変化する味わいや風味など奥深さを堪能することができます。日替わりコーヒーを楽しむもよし、自宅用に豆を購入するもよし。今度の休日は、こだわって淹れた1杯を求めてコーヒースタンドやカフェにお出かけしてみるのはいかがでしょうか。
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▼クレジット
撮影/三木康史(troisdesign)
写真提供/写真AC、野口忠孝
文/佐々木覆(troisdesign)
※掲載情報は取材時と変更になっている場合もあります。最新の情報は公式HP・SNS等にてご確認ください。