【桐生市】老舗の機織り工場発、日常に彩りを添えるファッションブランド。

こんにちは。motto編集部ライターのERIです。みなさん元気にしていますか?なんだか秋をすっ飛ばして冬になってしまいましたが・・群馬の冬は風がとにかく強いので、日々お肌の乾燥と闘っています。皆さんも、暖かくしてお過ごしくださいね。さて、今回ご紹介するのは、桐生市内にあるアトリエショップ『Charrm(チャーム)』です。桐生地域は群馬県内でもなんだか独特の空気感がありますよね(個人的な感想です)。独自の歴史を持ち合わせている街で、個人店も多く、知れば知るほど奥が深い街というか・・まだまだ深掘りしたい街の一つでもあります。

1. 新たな繊維産業が息づく桐生の手仕事に触れる

群馬県西部に位置する桐生市は約1,300年の歴史を持ち、「西の西陣、東の桐生」と呼ばれるほど、織物の産地として発展してきました。市内には、重要伝統的建造物群保存地区など、産業の歴史を今に伝える町並みが色濃く残っています。

POINT

歴史と技術を継ぐノコギリ屋根の建物は「繊維のまち桐生」の象徴。現在も約200棟が現存し、織物の音を元気に轟かせている工場も。光量の変動を少なく出来、一定の明るさを長時間保つ事が出来るよう、天窓が北側を向いている事が多いのだそうです。

進化し続ける織物技術と、縫製や染色など腕利きの職人さんが居る桐生。近年は、全国から若いデザイナーや感度の高いクリエイターが集まり、老舗ファクトリーが手がける新しいブランドも誕生。手仕事が間近で見られるアトリエショップが増えているのも、桐生の魅力を次世代へ伝えていきたいという想いからでしょう。立体の刺繍技術を活かしたアクセサリーブランドや、独特のデザイン、色合いの生地を桐生の縫製技術で仕上げる一点ものの服、シルク生地にこだわったブランドなども多くあります。

今回ご紹介する『Charrm』も、そんな新鋭ファクトリーショップの一つ。アトリエのみならずジャカード織りの工場見学も出来る『Charrm』の魅力を体感してみては。

2. 桐生テキスタイルの新たなる発信地

ジャカード織生地で知られる創業117年の織物メーカー須裁」が2020年に立ち上げた、ブランド&アトリエショップ『Charrm』

隣接する工場から、機織りの心地よい音がアトリエ内に響き渡ります。上質なオリジナル生地を使い、機能性が高く、優しい色合いのバッグなどを仕上げています。ジャカード織りならではの立体的なデザインを活かした衣服も製作中だとか。

こちらは、ブランドの顔とも言えるオリジナル生地を使った「Diamond tote」。経糸にナイロン、緯糸にはウールを使用して、ダイアモンド柄に織り上げた生地のトートバッグです。ナイロンの上品な光沢とウールのマット感とのコントラストが特徴的で、ふわっと軽い素材になっています。どんなファッションにも合わせやすく、大変人気のある商品。

定番商品でもある「fringe bag」は、表カットジャカードを生かしフリンジを表現した、巾着タイプのバッグです。ミリ単位で調整したさり気なく揺れる柔らかな糸が、愛らしい素材感を醸し出しています。取手のレザーを長さ調節することでファルムが変化するので、気分やシーンに合わせて使い分けることも可能。なおこちらは、台湾にある感度の高いセレクトショップ「ONE TWO &CO.」でも取り扱っているのだそう。

木村ミサさんが手に持っている「crochet bag」は、かぎ針編みをイメージしたジャカード生地でコロンとしたシルエットに仕上げた巾着タイプのバッグです。しっかりとハリのある裏地と合わせ、形が綺麗なので、カジュアルはもちろんドレススタイルにも相性抜群です。壁に掛かっている「plain kinchaku bag」は、風通織というジャカード生地を使用した、軽やかな素材の巾着バッグ。洋服はもちろん、浴衣などの和装にも合わせやすい、上品なバッグです。

こちらはオリジナルのロゴバッグ「Flat」。オリジナルのロゴに手描きのハートを織物にし、A3サイズが入る縦長の大きめなサイズ感。紗織風で糸をねじりながら織る生地なので、生地に隙間や凹凸感が生まれます。そんなさらりとしたナチュラルなタッチの生地感に、特殊な芯地を使用し、また取手は合皮なので丈夫で永く使えそうです。あえてマチなどもつけず、軽くてシンプルなデザインなので、お仕事使いにもオススメだそうです。

こちらの「mini eco bag」は、ステッチ入りのギンガムチェックのジャガード生地をムラ染めし、透け感がお洒落感抜群なエコバッグです。ちょっとした買い物や、お出かけのサブバッグ等、一つあるととても便利なサイズ感で、カラーも素敵なので大人買いしちゃいそうです。程よい弾力感があり、お家でお洗濯も出来るそうなので、お子さま用やアウトドアにも。

POINT

ディレクター&デザイナーの坂入さん。クリエイターと直接対話出来るのも、ファクトリーショップならではの醍醐味ですね。

3. 貴重な生産現場の見学も

『Charrm』に隣接している工場「須裁」は、創業117年の老舗機織り工場で、今までも国内外問わず、トップブランドに生地を提供してきた実績があります。『Charrm』で取り扱っている商品はもちろん、日本を代表する劇団「劇団四季」の舞台衣装用の生地の提供も手がけているとのこと。また、文化服装学院の生徒さんの卒業制作への生地やバッグの提供なども行なっており、群馬県内のみならずアートやアパレルの最前線で重要な役割を果たされています。また、こちらの note から「ジャカード生地が出来るまで」の連載等もご覧いただけますよ。

個々の経糸を上下させることで複雑な柄を織るジャカード織りは、企画設計から始まり、一反の反物へ仕上がるまでに、沢山のプロフェッショナルの手が関わっています。「須裁」で長く働いている機織り職人さんは、90歳手前の大ベテラン。細い経糸を指先の感覚で一本だけ引き出して仕分けたり繋いだりと、繊細な世話をします。季節による微妙な変化などにも対応出来る、知恵と経験を持ち合わせていらっしゃいます。

そんな「須裁」では、工場の見学も可能。実際に糸から布が作られる所を見られるのは、とても貴重な機会です。なかなか他では味わえない体験ですし、より一層商品への愛着もわくことでしょう。工場見学はとても人気だそうなので、事前に電話で問合せていただくか、当日ショップスタッフさんまで声をかけてみてくださいね!

4. 日常に彩りを

『Charrm』のWEBサイトに、とても素敵な言葉がありましたので、紹介します。

「日常を過ごす時間を美しくすることで人生はもっと豊かになる
お気に入りを纏った時、わくわくして自然と嬉しくなる
少しだけ自信が持てて、どこかへ出かけたくなり誰かに会いたくなる
〝纏う力″の持つ大切さ
そんな日常を少しでも多く積み重ねられるようなお手伝いをしたいと考えます」

筆者も昔、百貨店内のアパレルブランドで勤務していた頃があるのですが、本当にこの言葉の通りだと思います。特別な日はもちろんのこと、普段の日常生活でもお気に入りの服を着たり、好きなアイテムを身につけたりすることで自分に自信が生まれ、いつもよりも顔を上げて歩いたり、日常の景色がキラキラ見えたり・・。些細なことかもしれませんが、日々を豊かにする体験を皆さんにもしてほしいなと考えながら、必死に仕事をしていたのを思い出しました。・・っと自分の話になってしまい、すみません。

皆さんにも是非『Charrm』で、職人さんやデザイナーさんたちの愛のこもったお気に入りを見つけていただけたらとても嬉しいです。お店の周辺には、美容室やカフェ、桐生川などもあり、時間がゆったりと流れていて、街と自然がバランスよく両方楽しめる場所でもあります。是非訪れてみては!

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PROFILE
木村ミサ(キムラミサ)
1990年12月25日生まれ・群馬県出身。ASOBISYSTEM所属。各種ファッション雑誌で読者モデルとして活躍中。明るい笑顔と透明感のある雰囲気で男女ともに支持を集めている。こよなく愛しているものは「カレー」「アイドル」「お茶」。カレー専用インスタグラム(@ohapote_curry)を開設するほか、お茶好きが高じ、『Hanako. tokyo』にてお茶の魅力を伝えていく連載「本日の至福、このお茶一杯より。」がスタート。独自のこだわりのライフスタイルが注目を浴びている。
[Instagram] @misaxmas
[Twitter] @misaxmas_

▼クレジット
モデル/木村ミサ(ASOBISYSTEM)、下平真実
ヘアメイク/岡崎菜々巳(Blic mt hair make)
コーディネート/Risa(Belluria)
衣装/Belluria
車/Viewt(光岡自動車)
ロケ地/Charrm
撮影/佐々木覆(troisdesign)
文/ERI

TODAY’S CAR[Viewt]
光岡自動車が提供する唯一無二のカスタマイズカー。国産車でありながら独創的なデザインを追求したこだわりの一台。大量生産ではなし得ないフォルムと車内を彩る雰囲気がドライバーを魅了する。

※motto vol.33「That’s Playful World」の記事を一部転載しています。 
※掲載情報は取材時と変更になっている場合もあります。最新の情報は公式HP・SNS等にてご確認ください。

Charrm

[所在地]
桐生市東5-4-9
[TEL]
080-5389-2750
[営業時間]
13:00〜18:00
[定休日]
月曜〜金曜(※平日は予約制)
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