【長野原町】老舗酒造が営む大人気ドライブインで、日本酒やグルメを満喫!

こんにちは。motto編集部ライターのERIです。みなさん元気にしていますか?突然ですがみなさん、日本酒はお好きですか?筆者は元々ワイン党だったのですが、最近になって、日本酒好きの友人の影響で日本酒に目覚めたクチです。また、ふくよかな香りと甘みや酸味、苦味が調和し、和食のみならず色々な料理とも合い、なおかつ料理の良さを引き立ててくれるので、近年では外国でも「SAKE」と呼ばれて人気があります。今回は、そんな日本酒を堪能できる、お酒好きに特におすすめのドライブイン『浅間酒造観光センター』のご紹介です!

1. 群馬のうまいもん大集合

長野原町にて創業150年を誇る老舗酒蔵「浅間酒造」が運営している『浅間酒造観光センター』。主に高崎方面から草津方面に観光に行く途中の休憩所として県内外問わず観光客で賑わっています。ドライバーの間では有名なドライブインなので、もしかしたら、立ち寄ったことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。なんと「プロが選ぶ観光ドライブイン100選」では23年連続で全国1位に選ばれたという経歴もあるのだそう!酒蔵併設ということもあり、売店では蔵元直売のお酒をはじめとして種類豊富な銘菓を手に取ることができるほか、こだわりグルメのお食事処も楽しめちゃいます!

POINT

酒まんじゅうは、『浅間酒造観光センター』創業時からのロングセラー商品。発酵によるもっちり生地に、甘さ控えめのこしあんが程よくマッチ。アルコールが含まれていませんので、お子様やアルコールが苦手な方にも!

2. 標高600mという風土を活かす、唯一無二の酒造り

日本酒は他のお酒と比べて、5-ALAなどアミノ酸をはじめとする栄養が豊富に含まれており、適度な量は健康にも良いと言われています。麹菌による美容効果はもちろん、善玉コレステロールを増やしたり、体温を高めて血行を良くしたりと、飲み過ぎなければ良いことずくめなんです。

浅間酒造」の創業は、明治5年まで遡ります。「本当の地酒を作りたい!」という想いで、奥上州の柔らかい水と乾いた環境を生かして、地元の技術者・・いわば「浅間杜氏」により、伝統的な製法で唯一無二のお酒を造り出しています。通常11〜翌3月に行われる酒造りですが、浅間酒造の場合は標高600mという立地を生かし9〜翌5月に渡り行われます。特に極寒の長野原の冬は、例年氷点下10度以下まで冷え込みます。その厳しい環境下で、浅間酒造の技術者達は「お客様に楽しんでいただけるために前向きに楽しみながら酒を醸そう」を合言葉に、日々精進されているのだそう。

「米の不作による供給不足や地域の高齢化による遊休農地の問題など、日本酒の原料となる米の課題が浮き彫りになったことから現在では酒造りのために米から自社栽培をしているんです」と語るのは、経営戦略室室長の塩野谷さん。

日本酒造りに欠かせない精米(米粒の外側のたんぱく質や脂肪等を削ることで雑味を減らす工程)や精米歩合の調整についても自社で行なっているのだそう。

また、削った米粉は捨てることなく、米菓にも使っています。食材を無駄にしない取り組みに脱帽です。

精米、洗米の後に米に水を吸わせる浸漬の作業は秒単位で管理するほど重要な工程なんだそう。

蒸した米に麹菌を振り、約2日間麹菌を増殖させることで麹を作ります。その麹が米のデンプンを糖に変化させます。できあがった糖を元に酵母が発酵することでアルコールが作られます。仕込み後、低温でじっくり1ヶ月もの時間をかけて発酵が行われます。

搾りの工程を分かりやすく説明すると、日本酒と酒粕に分けることです。できた日本酒はそれぞれの貯蔵を経て、晴れて出荷を迎えます。浅間酒造では日本酒の旨味を残す搾り方をしているため、日本酒が香る贅沢な酒粕に仕上がるのだそう。実はお土産コーナーでも販売している、隠れた人気商品なんです。

酒米栽培から仕込み、貯蔵、出荷管理までを一貫して行い、またそれぞれの製品の特性に合わせた貯蔵方法や貯蔵温度による品質管理を徹底することで、フレッシュな美味しい状態を維持し、最高の状態でお客様のお手元にお届けするのが「浅間酒造」のこだわりなのだそうです。

3. 目指すのは日本一「野菜」に合うお酒

『浅間酒造観光センター』の売店にて取り揃う日本酒は、定番から季節のお酒、はたまた変わり種までとてもバリエーション豊か。150年の歴史ある伝統を繋ぐ「秘幻シリーズ」、草津温泉の民謡をモチーフにした「草津節」など、この土地ならではのお酒も手に入ります。また、今後は浅間山麓の原料米にこだわった新ブランドの発表も控えているとのこと!試飲して飲み比べてから購入ができます。試飲で酔っ払ってしまわないよう注意ですね!もちろん飲酒運転は厳禁ですよ。以下、編集部おすすめのお酒をご紹介。※各お酒の説明は、「浅間酒造」公式WEBより引用。

プレミアム大吟醸 秘幻
業界最大規模の日本酒コンテスト『全国新酒鑑評会』で10を超えるほどの金賞受賞歴を誇る実力派「プレミアム大吟醸 秘幻」。甘い洋ナシを思わせるフルーティーな香りと、口に含んだ瞬間広がるふくよかな味わいが特徴。冷やして繊細なガラスのお猪口でいただくも良し。ワイングラスで香りを楽しむもよし。カジュアルからフォーマルまであらゆるシーンにあわせて飲んでいただける1本です。シックで落ち着いた黒とゴールドのパッケージは贈りものにもおすすめ。(精米歩合35%、兵庫県産「山田錦」100%、アルコール度数18度)

純米吟醸 秘幻
長期低温発酵で米本来の旨味を生かし、力強い味わいに仕上げた純米吟醸酒「純米吟醸 秘幻」。どんな料理にも当たり負けしない、食中酒に持ってこいの1本です。中でも揚げものなど濃い味付けのお料理や、お漬物、チーズとの相性は抜群。毎日呑んでも飽きない、長く付き合えるお酒です。いつもの晩酌にどうぞ。(精米歩合50%、国産米100%、アルコール度数15度)

浅間のヨーグルト酒
女性に圧倒的な人気を誇る
浅間のヨーグルト酒」。成分の約60%に、浅間高原で育った乳牛の生乳で仕上げた濃厚なヨーグルトを使用。香料や安定剤を使用していないので、「飲むヨーグルト」のような、まろやかでやさしい味わいが特徴です。ストレートはもちろん、ヨーグルトのように蜂蜜やジャムを入れるなどアレンジレシピも豊富。フルーツ系のリキュールと組み合わせれば、簡単におしゃれなカクテルをつくることもできます。(アルコール度数5度)

「浅間酒造」のお酒は、香りを程よく抑えて造られているので、お酒と料理の双方が引き立つような繊細な味わいが特徴。まさに、群馬で採れる新鮮な野菜にとてもよく合います。日本酒は、こちらに挙げたもの以外にも様々な種類があり、どれを選ぶか迷ってしまいそうです。

観光センター内の一角は、かつて実際に酒造りで使用していた木製の槽(ふね)に漆と彫刻を施したものを使用していたり、「浅間酒造」のひょうたんのロゴマークを漆喰壁に映える朱漆で塗り上げるなど、地元の職人さんの手仕事により丁寧に仕上げられているのが印象的です。

こちらのスペースでは群馬の作家さんが浅間酒造限定で製作したという酒器を使用し、実際に有料試飲体験を計画しているのだそう。また、通路脇には各代の内閣総理大臣による國酒の筆跡が展示してあったりと、なかなか普段お目にかかれないようなものもあって、なんだか博物館に来たような気分になります。

売店ではお酒に合う漬物やおつまみなども豊富なので、あれこれ選ぶのも楽しいですよ。是非スタッフの方におすすめの一本や飲み方など、気軽に尋ねてみてくださいね。なお、日本酒などはオンラインショップからお取り寄せも可能です。

ここで、日本酒豆知識をご紹介。日本酒は他のアルコール類同様に温度変化で風味が変わるほか、酒器の素材や形状次第でも違いを楽しめます。新たな発見があれば、楽しみ方が倍増すること間違いなし!

まず、スタンダードに飲むならガラス製がおすすめです。ガラス製おちょこは厚みや色が異なるだけで飲み口も変わります。インテリアとして飾っておくにも美しいものが多いです。

純米大吟醸には、舌の上でお米の膨らみを感じられる素材の陶器がおすすめです。また、香り立ちを楽しみたいなら飲み口の狭い形状が吉。

冷やや冷酒で飲むなら、周りに散りばめた浅間石などによって手には石の温もりを口の中には日本酒の冷たさを感じられる浅間酒造オリジナルの酒器がおすすめ!なかなかお目にかかれない酒器で新感覚のギャップを味わえます。

日本酒はもとより酒器もとても奥が深いので、筆者も少しずつ集めたりと、ついついハマりつつあります。『浅間酒造観光センター』では、群馬県内の作家さんによるこだわりの酒器も取り揃っており、それぞれの酒器に合うお酒のアドバイスももらえるようです。群馬の日本酒と一緒に酒器もセットで、お土産や記念日などのギフトにも良いかもしれません(もちろん、自分用にも!)。個人的には、天明の浅間大噴火によって出来た浅間石の酒器がとても印象的なので、チェックしてみてもらえたら嬉しいです。酒器次第で、日本酒がより一層美味しく、味わい深く感じられますよ。

POINT

日本酒のペアリングは無限大!ピザに使われるチーズも発酵食品なので相性抜群。濃厚な味わいのピザには、口当たりが柔らかく、ドライな飲み口(辛口)が非常に合います。観光センター内にもピザ専門店『KURATTORIA150』があり、編集部おすすめのペアリングは「吾妻産新鮮バジルのマルゲリータ×純米吟醸 秘幻」。

4. 食材にこだわったメニューが人気のお食事処

観光センター内にはしっかり食事をとりたい方にも、軽食をとりたい方にも、気軽にご利用いただけるお食事処があります。

季節の食材を郷土料理で楽しめる、酒蔵に隣接した食事処「郷土料理 さくら亭」では、「大エビ天ぷら蕎麦」が人気。自家製麺とボリュームたっぷりの天ぷらで、お腹も心も大満足です。

軽食堂浅まんぷく」では、名物「噴火ラーメン」を是非お試しあれ。自家製の太縮れ麺の上に、チャーシュー、もやし、キャベツなどの野菜がたっぷり乗り、頂上にはマグマのような辛味噌があしらわれています。オリジナル味噌の濃厚スープに合う自家製麺を使用し、トッピングの焦がしネギでコクを深めていてラーメン好きも唸る美味しさ。個人的には、辛いものが苦手な方に「酒蔵ラーメン」もおすすめです。酒粕を配合した甘口の特製味噌ラーメンに酒粕ペーストがトッピングされており、後から味変で酒粕ペーストを全体に混ぜると、味噌の甘みが抑えられてスープの濃厚さが際立ちますよ。

2Fにあるのは本格焼きたてピッツァを楽しめる「KURATTORIA150」。六合村産の舞茸や上州麦豚など群馬県産のフレッシュな食材にこだわった窯焼きピッツァが顔を並べます。浅間酒造の酒粕を使った生地はふっくらもっちり食感で病みつきになること間違いなし!

また、表にある「KURA TERRACE」では、日本酒が香る「大吟醸ソフトクリーム」が食べられます。お酒の味がしっかりして、あっという間にペロリと食べてしまいます。

これから暖かくなって、ドライブに出かける機会も増えますよね。是非『浅間酒造観光センター』に立ち寄ってみてください!草津温泉のみならず中之条や嬬恋など、周辺には車を走らせると様々な見所がありますよ。

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▼クレジット
撮影/三木康史(troisdesign)
文/ERI

※motto vol.34の記事を一部転載しています。 
※掲載情報は取材時と変更になっている場合もあります。最新の情報は公式HP・SNS等にてご確認ください。

浅間酒造観光センター

[所在地]
吾妻郡長野原町長野原1392-10
[TEL]
0279-82-2045
[営業時間]
9:00~16:00
[定休日]
1月第2週から4月までの木曜
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