【レビュー】Ivy to Fraudulent Gameが奏でる「今」。

こんにちは!motto編集部のオオウ(@ounco_coverdeath)です!群馬の3Bといえば『BOOWY』『BUCK-TICK』『back number』ですよね!では、『Ivy to Fraudulent Game(アイビー トゥー フロージュレント ゲーム)』というロックバンドをご存知でしょうか?実は、群馬のロックバンドシーンを語る上で欠かせない存在となっていて、影響を与えた地元若手バンドも数多いんです。今日は、そんな彼らの今が詰まった最新作『Singin’ in the NOW』をご紹介。

1. 群馬県発のロックバンド『Ivy to Fraudulent Game』って?

アイビートゥー・・・「長い!読めない!」と思ってしまったそこのあなた。まずは楽曲を聴いてください!

Ivy to Fraudulent Game “革命” MUSIC VIDEO (Full Version)

Ivy to Fraudulent Game “Memento Mori” MUSIC VIDEO

Ivy to Fraudulent Game – she see sea [music video]

通称=アイビーと呼ばれている彼らはヴィジュアルもさることながら、とにかく楽曲がかっこいい!確かにギターロックなんですが、ポストロックやシューゲイザー、オルタナティヴ的な要素を感じられるその世界観に聴き惚れてしまいます。新作をリリースする度に新たな一面を見せ続けてくれる飽くなき挑戦や進化が彼らの強みだと言えるでしょう。

バンドは2010年に結成以降、FM GUNMA主催『ROCKERS2012』でベストROCKERS受賞、TokyoFM&Sony Music主催『閃光ライオット2013』ではファイナリストに選出されるなど若くしてその才能は注目を浴びていました。僕が初めて彼らのライブを目の当たりにした『I ROCKS 2014』のステージでは演奏と演出の見事なまでのシンクロ、すでに完成しつつあるバンド像に衝撃を受けました。2017年のメジャー移籍後は数々のタイアップも獲得し、2枚のフルアルバムをリリース。大型ロックフェスに出演したり、徐々にライブのキャパシティも上げていきました。コロナ禍の2020年からはインディーズに戻りながらも、楽曲制作からグッズデザインなどDIYでの活動を進め自分たちの手でバンドを再構築。さらに活動のペースを加速させるべく2021年9月から『murffin discs』へ移籍、レーベル内の『mini muff records』とタッグを組み自身のブランド『from ovum』を立ち上げました。バンドを再構築し、勢い増す彼らが2022年5月4日に待望の新作を発表!バンド史上、最も波に乗る彼らの最新作『Singin’ in the NOW』に迫ります。

2. 新生アイビー始動。「今」だから歌えるポップを詰め込んだ10曲

Ivy to Fraudulent Game/Singin’ in the NOW

前作『再生する』から一年という短いスパンでリリースされた今作『Singin’ in the NOW』は、彼らの「今」を詰め込んだ渾身の10曲が並びます。これまでバンドの世界観を司っていたのは楽曲の作詞・作曲のほとんどを担っていた福島(Dr)ですが、前作から一度その制作スタイルを解体し、メンバー全員で作品を作り上げていく方向にシフト。音楽的ルーツを別々に持つ4人が持ち寄った楽曲のバラエティの豊かさや表現の幅の広さなど随所に新たな一面を見せる一枚に仕上がっています。

今作は長きに渡り愛され続けているミュージカル映画『雨に唄えば』のように、多くの人のど真ん中を撃ち抜く楽曲〈M1〉で幕を開けます。

Ivy to Fraudulent Game – 泪に唄えば- [music video]

まず、楽曲の作詞・作曲を担ったのが福島(Dr)というところに度肝を抜かれます。福島の手がけるテクニカルなサウンドや独特の言葉選びから生まれる世界観が「アイビーらしさ」であると認識していましたが、心地よいリズムに乗せてストレートかつ前向きな言葉で楽曲は展開されていきます。そして、「全員で作り上げていく」という意思を感じさせるメンバーのシンガロングは今までの彼らの作品にはなかったように思います。バンドの一体感や絆すら感じさせるポップなサウンドかつ前向きな歌詞に一曲目からすでに心を奪われてしまいます。

福島 由也(Dr) ※撮影=鈴木公平

仕立て服という意味を表す〈M2〉。本来、仕立て服とはデザイナーが顧客のために完全オリジナルデザインするものを指します。「貴方は貴方で僕は僕でしか無いからさ/最低な日々を超え気付けば僕等笑ってるだろ」と前向きな言葉とともに「自分らしくいる」ことの大切さを歌っています

TBS系『王様のブランチ』のエンディングテーマにも起用され、今作で〈M1〉とともに彼らの今を決定づける〈M4〉。彼らの絶対的アンセムにはこういったポップな楽曲(『革命/回転するに収録』など)が位置付けられるべきだと思います。

Ivy to Fraudulent Game – 胸を焦がして [music video]

複雑な表現だけではなく、削ぎ落とした上で際立たせる技が光ります。今現在のバンドのムードや温度感もすべて感じられるだけでなく、今後もリスナーたちから大切にされていくのだろうなと思いました。何より自由な感じが伝わってくるところが最高ですよね!

彼らとしては珍しい恋愛ロックバラード〈M5〉で新たな一面を覗かせます。優しく包み込むような表現は非常に挑戦的な楽曲になったように思いますし、そういった楽曲が作品の中盤に据えられていることにも意味を感じます。サブスク優位の時代、曲単位で聴くことも多いかと思いますが、ぜひ頭から最後まで通して流れで聴いてもらいたいですね!

〈M3〉〈M10〉ともにサウンド的なアプローチは新鮮で、ポップスにハマる「シスター」「ダーリン」など寺口(Gt&Vo)らしい言葉選びのセンスが光ります。楽曲にアクセントを加える気持ち良い「Do it」の使い方も歌い手ならではの発想ですよね。

寺口 宣明(Gt&Vo) ※撮影=鈴木公平

形は違えど精神的には初期衝動のまま突き進んていることを歌う〈M8〉。疾走感溢れるサウンドと前向きな詞が痛快ですが、タイトルに添えられたのは『overrun』ではなく『オーバーラン』。いかに今作がポップに振り切っているかが伺えます。

以前までが「提示」だとするならば、よりリスナーに寄り添った作品に仕上がったように思います。それは、聴く者の背中を押してくれる楽曲が多く、情景を想起させるのではなくて心に触れるエモーショナルな側面を持った楽曲が並んでいることからも伺えます。そして、全体としてもポップで自由な感じが前面に出ていて、バンドとして一番良いムードであることが表れているのが伝わってきます。

3. 若手から中堅へ。進化と成長の過程で見せた初期衝動

カワイリョウタロウ(Ba) ※撮影=鈴木公平

20代前半で彼らが歌ってきた「青さ」や「憂い」は確かにバンドのアイデンティティとなっていたと思いますし、難しい表現や独特な言葉選びもその一つだったように感じます。

Ivy to Fraudulent Game – 東京 [music video]

それらを抜きにして、さらに全メンバーが制作に参加する形をとっても今作にアイビーらしさがきちんと軸にあることを嬉しく思います。それらを色濃く感じる〈M6〉〈M8〉ともに福島(Dr)ではなくそれぞれ大島(Gt)、カワイ(Ba)が作曲を担当。アルバムを通しで聴き込むことで、散りばめられた「アイビー節」がより輝きます。ともに音楽的なアプローチとしては洋楽を彷彿とさせますが、ポストロックの雰囲気を帯びた〈M6〉は、これまでのアイビーらしい世界観を感じさせます。今作の中でも最もライブで印象的な空気感を演出するであろう楽曲。オルタナらしく畳み掛けるイントロに伸びのあるサビが印象的な〈M7〉。こちらもライブで寺口(Gt&Vo)の感情が乗った歌声が楽しみな一曲になっています。

大島 知起(Gt) ※撮影=鈴木公平

彼らは一貫して「悲しみや孤独があるからこそ希望や歓びがある」と歌ってきました。曲調こそ今作はポップなものが多く、バラエティも豊かになっていますがこの芯の部分は曲げていません。過去に固執するばかりではなく、本当に音楽が好きな気持ちや貪欲な吸収力が彼らを何倍にも進化・成長させているのでしょう。イントロやインタールード的な楽曲を挟まず、全曲歌ありで駆け抜けるところにも今の彼らが表れているように思います。サウンド的には一度削ぎ落とすことで、改めてボーカリスト・寺口の表現の幅の広さやすごみをより一層感じられます。

どんなときでも「光」を歌うのが彼ららしさなのかもしれません。そして今作には「今は今にしか歌えない」という気持ちを込めた渾身の10曲が揃っています。まだまだ青二才、彼らの進化と成長は止まることを知りません。音楽に対する姿勢や挑戦していく精神は初期衝動そのまま、ぜひ彼らの今後の動向を要チェックです!

4. 音楽は心豊かにしてくれる!アイビーに会いに行こう!

I ROCKS 2022でのライブの様子 ※撮影=鈴木公平

現在アイビーはリリースツアー中。彼らの音源のクオリティの高さはもちろんのこと、ロックバンドらしいライブの熱さも体感してほしいです(すでにSOLD OUTしている公演もありますが!)。さらに今回のツアーでは学割チケット制が導入されているので、学生証を持っている方(大学生・短大生・専門学生も対象)はお得にライブを観られるのでこの機会にぜひ足を運んでみてください!

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Ivy to Fraudulent Game Presents “Singin’ in the fellows”tour
5月7日(土)@高崎club FLEEZ(群馬県)
w/ドラマストア

5月8日(日)@HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2(栃木県)
w/ドラマストア

5月13日(金)@福岡INSA(福岡県)
w/Hakubi

5月15日(日)@大分club SPOT(大分県)
w/バイリンジボーイ

5月22日(日)@札幌Bessie Hall(北海道)
w/TRiFOLiUM

5月29日(日)@横浜BAYSIS(神奈川県)
w/osage(SOLD OUT!!)

6月4日(土)@広島CAVE-BE(広島県)
w/mol-74

6月5日(日)@MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎(兵庫県)
w/mol-74 (SOLD OUT!!)

6月11日(土)@仙台 LIVE HOUSE enn 2nd(宮城県)
w/時速36km(SOLD OUT!!)

6月12日(日)@水戸LIGHT HOUSE(茨城県)
w/ユアネス

6月17日(金)@京都MUSE(京都府)
w/KALMA

6月18日(土)@岡山CRAZYMAMA 2nd Room(岡山県)
w/KALMA(SOLD OUT!!)

6月24日(金)@千葉LOOK(千葉県)
w/the quiet room

6月26日(日)@新潟CLUB RIVERST(新潟県)
w/the quiet room

6月29日(水)@Spotify O-Crest(東京都)
w/ENFANTS(SOLD OUT!!)

7月9日(土)@名古屋UPSET(愛知県)
w/???

7月10日(日)@金沢vanvanV4(石川県)
w/???

7月16日(土)@高松DIME(愛媛県)
w/WOMCADOLE

7月17日(日)@周南rise(山口県)
w/WOMCADOLE

7月27日(水)@Spotify O-EAST(東京都)
w/Saucy Dog(SOLD OUT!!)

7月31日(日)@心斎橋BIGCAT(大阪府)
w/FOMARE

全公演共通
一般チケット(ステッカー付き)全自由 ¥3,900
学割チケット(ステッカー付き)全自由 ¥1,900
チケットお申し込みはこちらから

『Singin’ in the NOW』
CD / 2022年5月4日発売 / ¥3,300(税別)
MDMR-2055 / from ovum / mini muff records / murffin discs
1.泪に唄えば ※『TBSラジオ』5/16〜22今週の推薦曲
2.オートクチュール
3.yaya
4.胸を焦がして ※TBS系『王様のブランチ』4月度ED主題歌
5.Heart room
6.UNDER LAND
7.color
8.オーバーラン
9.Day to Day
10.愛の歌

PROFILE
Ivy to Fraudulent Game(アイヴィー トゥー フロウジュレント ゲーム)
2010年に群馬県にて結成された4人組ロックバンド。バンドの世界観を司り、主に作詞・作曲・アレンジをも手がける福島(Dr)が紡ぎ出す楽曲、その世界観をさらに鮮烈なものとし、ライブパフォーマンスから生み出される寺口(Gt&Vo)の圧倒的な求心力は多くのファンを魅了する。2017年にはビクターエンタテインメント内レーベル『Getting Better』よりメジャーデビュー。2021年、『murffin disks』へ移籍に伴い、mini muff recordsとタッグを組み、自身のブランド『from ovum』を立ち上げる。
[WEB]http://www.ivytofraudulentgame.com/
[Twitter]@IvytFG
[Instagram]@ivytfg

▼クレジット
ライブ撮影/鈴木公平
文/佐々木覆(troisdesign)

※掲載情報は取材時と変更になっている場合もあります。最新の情報は公式HP・SNS等にてご確認ください。

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