【レポート】初めての試みで挑むI ROCKS 2025。

こんにちは!motto編集部のオオウ(@ounco_coverdeath)です。あっという間に春=I ROCKSの季節がやってきましたね!フジロック、サマソニ、ロッキン、ライジングサンなどメジャーどころ以外にも、アーティストや媒体、イベンター主催など様々な音楽フェスが行われるほど、世の中はまさにフェス全盛期と言えるのではないでしょうか。群馬県内でも「山人音楽祭」「I ROCKS」「New Acoustic Camp」「MACHIFES.」「FOMARE大陸」、そして去年から始まった「TAKASAKI CITY ROCK FES.」など、本当に私たちの生活にも馴染み深いものになってきましたよね。中には「一年に一度、このフェスに行くのを楽しみに日々過ごしています!」という方も多いのではないでしょうか?さて、今回は新たな形で開催される『I ROCKS 2025(アイロックス)』を特集します。今年は新たな形での開催になるので、気になる公演があったらぜひ足を運んでみてくださいね!

ひと味もふた味も違う『I ROCKS 2025』

群馬のロックバンド「LACCO TOWER」が主催するロックフェス『I ROCKS』。今年の本編は4/18〜20となりますが、[BASE編]を前後に含めて、約2ヶ月にわたり開催されます。3/2のLACCO TOWERのワンマンライブを皮切りに、彼らと親交の深い盟友総勢32組が「I ROCKS BASE」に集結。これまで出演してきたアーティストやこれから出演が決まるかも知れないアーティストまで、実に様々なメンツが顔を並べます。何より全公演少人数制&アコースティック演奏という超プレミアムライブになること間違いなし。すでにSOLD OUTとなっている公演もありますが、各アーティストのファンの皆さんはぜひ参加をおすすめしますよ!そして本編では、例年よりも出演者数をギュッと濃縮して、1組あたりの演奏時間が長く設定されているのが嬉しい!さらに、こちらのページでは毎公演後にレポートを公開していきますので、惜しくも足を運べなかったという方も楽しみにお待ちくださいね!

3月2日(日)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

I ROCKS 2025が幕を開ける大切な一日。どこか開催を祝福するかのような春本番の陽気。表には大大坊のキッチンカー「空の舌」、I ROCKS 2025のぼりや[BASE編]のフラッグが掲げられ、会場中どこを歩いても賑やかな雰囲気でした。

Ba.塩﨑の「I ROCKS 2025はじめます」と、声高らかな宣言とともに開幕に選ばれたのは「薄紅」。I ROCKS 2024でまた翌年の再会を誓った「約束」、そして3月の「弥生」とセットリストにもストーリーを盛り込み、[BASE編]ならではの距離感で温かい空間になりました。

松川ジェットでの「炭酸水」「嘘」を挟み、後半は熱気に溢れるバンドセットでの展開。アンコールではI ROCKSのテーマソング「星空」を大合唱。改めてI ROCKSはオーディエンスにとっても、LACCO TOWER自身にとっても特別な日なんだと実感。いよいよここから2ヶ月間、総勢55組が集い、彼らの地元・伊勢崎に音楽と愛が溢れます。新たに始まったI ROCKSのストーリーに要注目です!

3/2【LACCO TOWER】セットリスト
1.薄紅(アコースティックセット)
2.約束(アコースティックセット)
3.弥生(アコースティックセット)
5.炭酸水(Vo.松川ケイスケ、Key.真一ジェット)
6.嘘(Vo.松川ケイスケ、Key.真一ジェット)
7.夜明前(バンドセット)
8.青春(バンドセット)
9.口紅(バンドセット)
10.君(バンドセット)
11.共鳴(バンドセット)
EN1.星空(バンドセット)
※一部、二部共通。


3月8日(土)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

[BASE編]の2公演目を任されたのは、LACCO TOWERの盟友『goodtimes』。I ROCKS自体には、前身バンドの「DOOKIE FESTA」「L」を含め、初年度から幾度となく出演しています。そして、「back number」を入れた3バンドでツアーで苦楽を共にした、彼らとの関係性が濃いと言える1組。

そんな背景もあり、チケットは一般発売後に即完売。開場前から「楽しみにしていました!」といった声と笑顔で溢れていました。ライブはアコースティック編成で繰り広げられる[BASE編]ならではの、終始和やかな空気感。

「The final year」をもって活動終了の予定だった2023年、I ROCKS 2023で塩﨑が涙ぐみながら拳を突き上げていた様子が今でも鮮明に思い起こされる「命の種」をはじめ、1st配信シングル「beyond」から最新作「カタマリ」までを網羅したベストアルバムのようなセットリストを展開。キャリアが織りなす空気作りや一体感など、圧巻のパフォーマンスでした。

当日はちょうど結成8周年を迎えたこともあり、オーディエンスにとっても忘れられない特別な1日になったことでしょう。
※「goodtimes」は4月19日(土)I ROCKS 2025[DAY2]にも出演予定!

3/8【goodtimes】セットリスト
1.君の待つ場所
2.beyond
3.確かに
4.サダメヨサダメ
5.不満
6.みにくいいきもの
7.傘を待つ
8.アメニモマケル
9.午前2時
10.おかえり
11.はじまり
12.終わりを迎えた後のこと
13.言霊
14.命の種
15.カタマリ
EN1.シャボン
EN2.stranger


3月15日(土)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

「群馬は何年ぶりだろう、お久しぶりです。河内とのツーマンは個人的にも意味があるものなので嬉しいな」と、先手はこの日を待ち望んでいた『金廣真悟』。

「伊勢崎は20年ぶりくらいかな?DUSTBOWLってところでライブさせてもらいました」とエピソードを交えながら披露されたのは「光となって / グッドモーニングアメリカ」。自身のスタジオで楽曲制作に励んでいることもあり、別ユニット「わたしたちは真悟」の楽曲たちも輝きを解き放っていました。

後手は『河内健悟』。MCの中で、「バンド活動を休止してからも、一人でも出てくれよって言ってくれたのが、LACCO TOWERでI ROCKSで良かったです」と胸の内を明かしてくれました。2024年、ircleの無期限活動休止以降、実は何度も塩﨑からオファーをしていたという経緯もあり、河内の表情もどこか気張った様子。会場入りの4時間前に着いたかと思えば、駐車場で黙々と作曲。「今朝作った曲をやっても良いですか?」と音声メモを確認しながら「わがままの花束」を披露するサプライズもありました。

アンコールの「やさしさに包まれたなら / 荒井由実」では、二人の無茶振りもあり、配信と照明を担当していた真一ジェットがピアノで参加するスペシャルな瞬間も。バンドの活動休止がありながらも、音楽制作を続けていた二人。研ぎ澄まされたライブに宿る、歌い手の魂をひしひしと感じることができました。
※「グッドモーニングアメリカ」は4月19日(土)I ROCKS 2025[DAY2]にも出演予定!

3/15【金廣真悟】セットリスト
1.のこされし物のうた / 浜田真理子
2.餞の詩 / グッドモーニングアメリカ
3.光となって / グッドモーニングアメリカ
4.inトーキョーシティ / グッドモーニングアメリカ
5.青春だった / わたしたちは真悟
6.謳歌 / わたしたちは真悟
7.Heartbeat / 金廣真悟
8.空ばかり見ていた / グッドモーニングアメリカ

3/15【河内健悟】セットリスト
1.拳に爪 / 河内健悟
2.あふれだす / ircle
3.コズミック通り / 河内健悟
4.endless repeat / 河内健悟
5.わがままの花束(新曲)
6.そして、また愛を探す / アシタカラホンキ!
7.2120 / 河内健悟
8.本当の事 / ircle

EN1.やさしさに包まれたなら / 荒井由実(金廣真悟&河内健悟)


3月16日(日)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

I ROCKS常連の「Rhythmic Toy World」から『内田直孝』が登場。「席近くない?でも、ありがたいことだよね!」と、ゆるいムードでライブが始まりました。ソロ名義の楽曲「音物語のテーマ」で安定の口火を切ると、バンドの楽曲も続けます。途中、冗談を交え会場の笑いを誘う場面も。

音楽活動の苦悩を語り、仲間のことを歌った「メリー」では涙を流すオーディエンスの姿も。彼自身、I ROCKS BASEでのワンマンライブは3回目。前回SOLD OUTできなかった悔しさもあり、完売となったこの日は何倍も気合が入っていました。

即興で曲を作るコーナーでは、I ROCKS BASE近くのコンビニに買い物に行った時の経験を元に、即興で曲を披露。即興とは思えない完成度で会場を沸かせました。

歌と歌詞がダイレクトに伝わる圧倒的な歌唱力で、感情を大きく揺さぶられたフロア。外は生憎の雨でしたが、会場は終始熱気に包まれ、I ROCKS 2025[DAY2]でのライブがさらに楽しみになるような素晴らしいライブになりました。
※「Rhythmic Toy World」は4月20日(日)I ROCKS 2025[DAY3]にも出演予定!

3/16【内田直孝】セットリスト
1.音物語のテーマ / 内田直孝
2.ループピクチャー / Rhythmic Toy World
3.ラストオーダー / Rhythmic Toy World
4.なにかしら / Rhythmic Toy World
5.メリー / 内田直孝
6.電影少女 / 内田直孝
7.即興曲作り(コーナー)
8.まだ / Rhythmic Toy World
9.会えるように / Rhythmic Toy World
10.少年とミサイル / 内田直孝
11.フレフレ / Rhythmic Toy World
12.VITE / Rhythmic Toy World


3月20日(木・祝)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

2025年6月に約4年間の休止期間を経て、『Halo at 四畳半』にとって新たな夜が明けます。そんな、これから始まるストーリーへの期待とともに乗せて、ソロ名義での「BEFORE DAWN」、ソロプロジェクト「Varrentia」の第一弾楽曲「NEW DAWN」と続け幕を開けました。

渡井自身がI ROCKS BASEでライブを行うのは3回目。「群馬でのワンマン。I ROCKS、LACCO TOWERだから、今日集まってくれた人もいると思う。ありがとう」と感謝を伝えました。

いくつもある曲の種から今年に入って唯一書けた曲として、彼なりのギミックを散りばめた新曲も披露。「歌は祈りだと思っていて、綺麗事でも歌なら言えるし、嘘ではないから歌う価値はある。自分自身を大切にしてくださいね」と披露されたのは「天動説 / Varrentia」。オーディエンスの心を鷲掴みにしました。

そして、最後に歌い上げたのは「シャロン / Halo at 四畳半」。バンドの活動休止直後、「僕は弾き語りシンガーになるつもりはさらさらない」と公言していましたが、約4年間、悩み続けながらも歩みを止めず活動を続けていました。そんな彼の歌はより深みを増していて、心の奥まで届く素晴らしいものに進化していました。

3/20【渡井翔汰】セットリスト
1.BEFORE DAWN / 渡井翔汰
2.NEW DAWN / Varrentia
3.アメイジア / Halo at 四畳半
4.氷解 / 渡井翔汰
5.春が終わる前に / Halo at 四畳半
6.タイトル未定(新曲) / 渡井翔汰
7.スイング・バイ / Halo at 四畳半
8.タイトル未定(新曲) / 渡井翔汰
9.失楽園 / Varrentia
10.天動説 / Varrentia
11.リバース・デイ / Halo at 四畳半
12.tender curse / 渡井翔汰
13.Night Cruise / 渡井翔汰
14.シャロン / Halo at 四畳半


3月22日(土)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

いよいよ春到来を感じさせられるような過ごしやすい気候。当日券を求めて駆け込むお客さんの姿もあって、ソールドアウト。

トップバッターは群馬発『oldflame』。「ただいま帰りましたー!oldflameです!」と、狩野の掛け声でドロップしたのは「相合傘」。Drの脱退・加入で新体制後初となるI ROCKSへの出演。「今年はI ROCKSに誘ってもらえないよなって、正直自分たちでも思っていました。それでも、声をかけてもらえたからには、自分たちのやり方で進んでいこうと思います」と出演への想いを綴りました。湿っぽい場面も挟みながら、温かい空気でバトンを繋ぎました。

カナタタケヒロ』は登場するや否や緊張した様子で「頑張ります!」とオーディエンスを和ませたかと思うと、「ユリとカナリア」を圧巻の歌声と演奏で披露。のっけから一瞬にしてホームに塗り替えてみせました。「I ROCKSって色んな挑戦をしていて、今の形があると思うし、僕もそういった想いも受け止めてステージに立たせてもらっています」この日は、アコースティック仕様で彼なりのアレンジに挑戦した楽曲を持ち寄りましたが、中でも「雨のタクシー」が特に印象的でした。終始、一体感を生み出すパフォーマンスは流石の一言。

柴田隆浩』は、キラーチューン「アイラブ言う」で初っ端からギアを全開に入れると、バンド結成に影響を与えたという「ハナノユメ / チャットモンチー」をプレイ。すでに伝説的な1日を象徴する[BASE編]ならではのセトリで、一筋縄ではいかないところも彼らしい。「LACCO TOWERってめちゃくちゃ尊敬できるんだよね。自分たちで会社を作って、この土地を盛り上げたいとか仲間や後輩をフックアップしたいとか。そこに呼んでもらえるってことは、認めてもらえることだから嬉しい。でも、俺には同じことはできないから歌います」と披露された「バレーコードは握れない」。ラストの「忘れらんねえよ」では、その場にいる全員を巻き込んだ大合唱や松川ケイスケも登場するほどの大団円で終わりました。

※「LEGO BIG MORL」「忘れらんねえよ」は4月19日(土)I ROCKS 2025[DAY2]にも出演予定!

3/22【oldflame】セットリスト
1.相合傘 / oldflame
2.春になれば / oldflame
3.32日 / oldflame
4.世界はマイハニー / oldflame
5.宝石が煌めく夜に / oldflame

3/22【カナタタケヒロ】セットリスト
1.ユリとカナリア / LEGO BIG MORL
2.Ray / LEGO BIG MORL
3.雨のタクシー / LEGO BIG MORL
4.ただそこにある / LEGO BIG MORL
5.謳歌 / LEGO BIG MORL
6.RAINBOW / LEGO BIG MORL

3/22【柴田隆浩】セットリスト
1.アイラブ言う / 忘れらんねえよ
2.ハナノユメ / チャットモンチー
3.美しいよ / 忘れらんねえよ
4.知ってら / 忘れらんねえよ
5.バレーコードは握れない / 忘れらんねえよ
6.バンドやろうぜ / 忘れらんねえよ
7.紙がない / 忘れらんねえよ
8.忘れらんねえよ / 忘れらんねえよ

EN1.RAINBOW / LEGO BIG MORL(oldflame&カナタタケヒロ&柴田隆浩)


3月23日(日)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

群馬若手の雄『The Gentle Flower.』は、「ただいま、おかえり!」と金子の挨拶とともに幕開け。

I ROCKSへの強い想いを持つ彼らは、それらを極力ライブに出すのを我慢し、自分たちの音楽を届けることに徹したそうです。カバーとして「より / GOOD ON THE REEL」を演奏するなど、憧れの対バン相手へのリスペクトにも満ちたステージ。最後には彼らの代表曲「スペースダイバー」で、腕を上げたり手拍子をするオーディエンスの姿も印象的でした。今年の[故郷編]でトップバッターを務めるにふさわしい、頼もしさすら感じさせる圧巻のライブとなりました。

I ROCKS 2019以来、6年ぶりの登場となった『GOOD ON THE REEL』。紆余曲折あり、以前のメンバー編成とは異なる形での帰家となりました。MCでは「人は1ヶ月もあれば状況が変わるのに、6年も経てば大きく変わる」と語りつつも、彼ららしい変わらない本質と優しく包み込むようなライブを展開。「運良く10年前にLACCO TOWERに出会えたから今ここにいる」と振り返り、「いらない」「余白」など、新旧を織り交ぜたセットリストを繰り広げました。千野の放つ言葉と心を揺さぶるサウンドがオーディエンスの胸の中にある情景を呼び起こし、様々な感情を引き出していました。

音楽少年たちが、I ROCKSで衝撃を受けたアーティストと時を経て同じステージに立ちました。I ROCKSが10年以上続いてきたからこそ、拓けた景色とストーリーがここにあります。とても胸が熱くなる一夜でした。
※「The Gentle Flower.」は4月18日(金)I ROCKS 2025[DAY1]にも出演予定!

3/23【The Gentle Flower.】セットリスト
1.Y / The Gentle Flower.
2.軌跡 / The Gentle Flower.
3.Fate / The Gentle Flower.
4.ゆめのなかで / The Gentle Flower.
5.より / GOOD ON THE REEL
6.Dear Lucy / The Gentle Flower.
7.スペースダイバー / The Gentle Flower.

3/23【GOOD ON THE REEL】セットリスト
1.ゴースト / GOOD ON THE REEL
2.シャボン玉 / GOOD ON THE REEL
3.赤いリップ / GOOD ON THE REEL
4.いらない / GOOD ON THE REEL
5.余白 / GOOD ON THE REEL
6.ハッピーエンド / GOOD ON THE REEL
7.Mr.Week / GOOD ON THE REEL
EN1.2月のセプテンバー / GOOD ON THE REEL


3月28日(金)I ROCKS 2025[スマーク編]※レポートあり

仕事着のまま駆けつけたという方の姿も多く見受けられ、平日にも関わらず大勢の人で賑わいました。ショッピングに来ていた方が歌声に惹かれ、足を止めて聞き入るといった様子も。

トップバッターを務めたのはシンガーソングライター『Anna』。草花をテーマにした「cactus」「枝垂桜」と、彼女の持ち前のソングライティングが光る楽曲たち。共感せずにはいられない儚いラブソングが会場に響き渡りました。塩﨑が惚れ込んだという彼女の圧倒的なライブ力に、オーディエンスたちも思わず釘付けになっていたのが印象的でした。

学生時代に慣れ親しんだという地元・スマーク伊勢崎に登場した『渡ケント』。PARIS on the City!とのコラボ楽曲であり、渾身のポップソング「たましいの話」を披露するや否や、手拍子を煽るなど一瞬にしてオーディエンスの心を掴んでいました。全聾(ろう)の両親のことを歌った「でたらめなラブソング」ではいわせをはじめ多くの人の涙を誘いました。

トリの『LACCO TOWER』はキラーチューン「薄紅」から入り、小中学校の校内放送でも流されている「綾」に、先日の[BASE編]でも大好評だった「弥生」と季節も意識したセットリストを繰り広げました。最後はI ROCKSのテーマソング「星空」で、出演者が全員参加し大合唱。LACCO TOWERのライブ中、「塩﨑啓示はいるのかい?彼がこんなに小さい時から知っているんだ」とスタッフに声をかけるご年配の方の姿もあり、地元ならではの光景がありました。老若男女問わずたくさんの笑顔で埋め尽くされた[スマーク編]は無事幕を閉じました。

途中、いわせと塩﨑の掛け合いで、「なぜ2人がI ROCKSに呼ばれることになったのか」という質問に、「群馬にもまだまだこんなに優れた才能のアーティストがいたのかという印象を持ったのはもちろん、強い地元愛を感じた」と語っていました。これからのI ROCKSに新しい風を吹き込む存在に、大きな期待ができる1日となりました。

※「Anna」「渡ケント」は4月18日(金)I ROCKS 2025[DAY1]にも出演予定!

3/28【Anna】セットリスト
1.cactus
2.枝垂桜
3.大優勝
4.眠る時にあなたの声を

3/28【渡ケント】セットリスト
1.たましいの話
2.踊れ果てまで
3.でたらめなラブソング
4.生きてたらあなた

3/28【LACCO TOWER】セットリスト
1.薄紅
2.綾
3.弥生
4.星空(LACCO TOWER&Anna&渡ケント&ガッツいわせ)


3月29日(土)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

[BASE編]も折り返し。サウンドチェックから柿澤を中心に全員で音作りをするなど、リハーサルの段階ではなかなか見かけない一コマがありました。

1組目は安中市出身の『KIE Anderson』。ゆるいMCから演奏が始まると、ガラッと表情を変えた、表現力豊かな力強い歌声を披露しました。1曲目に選んだのは、『柿澤秀吉』がMVにも参加している「ピンクレモネード」。そのギャップに心を鷲掴みにされたオーディエンスも多いはず。「Cyndi Lauper」のカバーも挟み、彼女の魅力が詰まった30分となりました。

水上えみり』はソロ名義の楽曲「安酒にロマンス(仮)」からスタート。バンドでは「あなたの居場所を残す」、ソロでは「私とあなたとの居場所でありたい」と、「なきごと」のニュアンスの違いを説明しました。物理的な距離感以上に、心理的な近さを感じる[BASE編]らしいライブを展開。LACCO TOWERとの関係値が深くなったというライブ「[NOiD]×大ナナイト」について触れた後、自身約8年ぶりという「19」を披露。最後は二度、深々と頭を下げステージを後にしました。

柿澤秀吉』は、「リハから打ち解けられて、良い感じだったの久々。みんな今日は期待して良いよ!」と実に彼らしいMCで幕開け。「そんな唄」を歌い終えると、全曲「秀吉」の最新作「あいてえです」から演奏することを宣言。持ち前の冗談やゆるいトークを交えつつ、続けてライブで初披露となった「とけてくみちてく」。バンドの20年間を「あっという間」と振り返りながらも、続けてきたからこそやっと作れるようになった曲もあるとして「きみにあいてえ」を披露しました。改めてバンドマンに愛される彼の凄みを肌で感じました。

※「秀吉」は4月20日(日)I ROCKS 2025[DAY3]にも出演予定!

3/29【KIE Anderson】セットリスト
1.ピンクレモネード / KIE Anderson
2.まいにち / KIE Anderson
3.To legend / KIE Anderson
4.ほどける / KIE Anderson
5.True Colors / Cyndi Lauper
6.うたうたう / KIE Anderson

3/29【水上えみり】セットリスト
1.安酒にロマンス(仮) / 水上えみり
2.SUPIKA / 水上えみり
3.19 / 水上えみり
4.春中夢 / なきごと
5.虫けら’20 / 水上えみり
6.メトロポリタン / なきごと

3/29【柿澤秀吉】セットリスト
1.そんな唄 / 秀吉
2.とけてくみちてく / 秀吉
3.桃源郷 / 秀吉
4.ひとつになりたい / 秀吉
5.聴こえる聴こえる / 秀吉
6.きみにあいてえ / 秀吉
EN1.伊勢崎(丸の内)サディスティック / 椎名林檎(柿澤秀吉&KIE Anderson&水上えみり)


3月30日(日)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

[BASE編]3月ラストの公演はI ROCKS BASE初登場の二組。

I ROCKS初登場となった『少年あああああ』は、BASEのステージに立てた喜びを爆発させライブがスタート。死をテーマに扱った楽曲が多かったのが印象的。どの曲も、「死ぬことなんていつでもできるんだから、生きていた方が絶対に良いんだ」という一貫したメッセージが伝わってきました。一見、重いテーマながらそう感じさせない楽曲とパフォーマンスに沸く会場。持ち時間をフルに使い、彼の生き様を表すかのようなライブとなりました。

続く『高津戸信幸』はI ROCKS 2015にサプライズ登場した以来のオンステージ。彼は基本的に弾き語りでの出演は断っているが、I ROCKSだからという理由で二つ返事で快諾したのだそう。「自分たちより前を走っている先輩がいるから、背中を押される気持ち」とLACCO TOWERへの想いを語りました。インディーズ時代からの人気曲「moon wet with honey」や「桜川」など、曲に込められたストーリーのあらすじを伝えた後に披露される楽曲は、よりリスナーの胸に深く刻まれたと思います。普段弾き語りをしないとは思えないほどのクオリティで、鳥肌が立ちっぱなしの圧巻のライブとなりました。

3/30【少年あああああ】セットリスト
1.タイトルなし(新曲) / 少年あああああ
2.化け物と花占い / 少年あああああ
3.成仏前のひとりごと / 少年あああああ
4.ラブソングじゃない / 少年あああああ
5.確定即日談 / 少年あああああ
6.君と世界征服 / 少年あああああ
7.タイトルなし / 少年あああああ
8.ラブソング的な / 少年あああああ
9.心中どうでしょう / 少年あああああ
10.かにぱわ! / 少年あああああ

3/30【高津戸信幸】セットリスト
1.風花ノ雫 / MAGIC OF LiFE
2.音無き言葉 / MAGIC OF LiFE
3.moon wet with honey / MAGIC OF LiFE
4.線香花火 / MAGIC OF LiFE
5.ゼロが見える / MAGIC OF LiFE
6.記念日 / MAGIC OF LiFE
EN1.桜川 / MAGIC OF LiFE


4月5日(土)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

これまで出演日が被ることは多々あり、お互いに面識はあったものの今回のような2マンは初めてという『堀越颯太(KAKASHI)』『片平里菜』が登場。

「KAKASHI」は3ピースになって以降、一つひとつの技術や説得力の増したライブなど一段と著しい成長を見せていて、堀越の弾き語りについてもそれらを垣間見ることができました。「今はバンドが楽しくて、弾き語りはしばらく控えようと思っていたタイミングで片平里菜さんからのオファーもあって出演を決めました」と出演経緯を語り、バンド・ソロ名義の楽曲や「灯源 / LACCO TOWER」に影響を受けて作ったという「ランプ」などを織り交ぜたセットリストを展開。「13年バンドをやっていてやっと気づけた」とMCで語っていたように、堀越自身の変化がバンドや彼の成長に大きく繋がっていると確信できたとともに、I ROCKS 2025[DAY2]でのライブにも期待が膨らみました。

シンガーソングライター『片平里菜』のライブはいつだって気負うこともなく等身大。紅一点、彼女がI ROCKSにラインナップされる理由は、ロックでメッセージ性が強く、唯一無二なところ。年々深みを増していく「女の子は泣かない」、アレンジを加えてI ROCKSに向けて歌った「Come Back Home」といい、とにかく今の彼女が一番乗っているとライブで証明してくれました。「LACCO TOWER兄さんたちが、いつもかっこいいロックバンドを連れてきてくれるから、I ROCKSに来ると毎回喰らう」とI ROCKSへの想いを語り、今回対バン相手に堀越を繋いでもらったことも明かしました。彼女と親交の深い「BRAHMAN」もカバーする「満月の夕 / ソウル・フラワー・ユニオン」では、これから巡る被災地へ復興の願いを乗せて歌い上げ、最後はまたここに戻ってくることを約束し「カントリーロード / John Denver,Taffy Nivert,Bill Danoff」で〆ました。

アンコールは「青空 / THE BLUE HEARTS」を披露。「ドブネズミ / KAKASHI」は、「リンダ リンダ / THE BLUE HEARTS」からインスパイアされているように、実は堀越にも影響を与えているアーティスト。この日までお互いに話したことはなかったとのことですが、ほぼ同世代ということもあり、すぐに打ち解けて楽しそうな会話が弾んでいました。
※「KAKASHI」は4月19日(土)I ROCKS 2025[DAY2]にも出演予定!

4/5【堀越颯太】セットリスト
1.違うんじゃないか / KAKASHI
2.hometown / 堀越颯太(KAKASHI)
3.petrichor / 堀越颯太(KAKASHI)
4.愛なんて / KAKASHI
5.くだらない話 / 堀越颯太(KAKASHI)
6.ランプ / KAKASHI
7.あなたが思うよりずっと / 堀越颯太(KAKASHI)

4/5【片平里菜】セットリスト
1.愛のせい / 片平里菜
2.ロックバンドがやってきた / 片平里菜
3.Come Back Home / 片平里菜
4.女の子は泣かない / 片平里菜
5.ただ笑っていて / 片平里菜
6.予兆 / 片平里菜
7.満月の夕 / ソウル・フラワー・ユニオン
8.カントリーロード / John Denver,Taffy Nivert,Bill Danoff
EN1.青空 / THE BLUE HEARTS


4月6日(日)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

薄紅の花を咲かせる桜も満開となった4月の第1週。『Leaps and Bounds』『』『FUNKIST』が登場。

バンド形態として『Leaps and Bounds』がI ROCKSに満を持して初登場。兼ねてよりライブハウスやクラブでの活動から多くの支持を得ていた彼ら。この日はサポートDr.に神保哲也(秀吉)を迎えて、シティポップからUKロックまで多種多様な音楽性を吸収したグルーヴィーなライブを展開。持ち味でもあるポップでありながらひと捻り効かせたダンサブルな楽曲は健在で、ギターロック大国で異彩を放っていました。マキノは時折緊張する様子も見せましたが、「高校の後輩としてこれからも頑張っていきます」と誓い、ステージを後にしました。「[故郷編]でリープス旋風を巻き起こしてくれる」、そんな期待感を煽るライブとなりました。

『鶴』と「LACCO TOWER」は同年代でもあるにも関わらずあまり接点がなく、昨年彼らの地元・鶴ヶ島市での「鶴フェス」へのオファーをきっかけに今回の[BASE編]の出演が実現したのだそう。当時から変わらない会場を巻き込むステージングは、まさに圧巻の一言。鉄板の「こんばんは鶴です」では、上毛かるたの「つる舞う形の群馬県」を取り入れたコールアンドレスポンスで大いに盛り上げました。かと思えば、秋野のソウルフルな歌声がオーディエンスを魅了します。ワンマンさながらのパフォーマンスに、初めて彼らを観たオーディエンスも心から楽しんでいたに違いないでしょう。「いつか鶴ヶ島と伊勢崎が姉妹都市に」そんなジョークも、この2組なら本当に叶えてしまいそう。

染谷の「最高の1日にしましょう!」という掛け声の通り、特別な時間になりました。『FUNKIST』と「LACCO TOWER」は、下積み時代から共にしてきた間柄。しばらくそれぞれの活動を続け、年代やシーンが異なる両者には特別な接点はなかったのだそう。染谷は「時を超えて多くの音楽仲間が楽器を置いていく中で、お互い今日まで続けてきたからこそ、今日を迎えられた」と、再会の喜びを噛み締めていました。その当時を振り返りながら、LACCO TOWERやI ROCKSへの想いをリリックに重ねた「愛のうた」は胸に響くものがありました。さらに、彼らの代表曲「V-ROAD」では、アコースティックながら灼熱の会場を作り出す、さすがのパフォーマンスも披露。続ける美学の先に最高の景色が待っている、そんなことを感じさせる1日になりました。

※「Leaps and Bounds」は4月18日(金)I ROCKS 2025[DAY1]にも出演予定!

4/6【Leaps and Bounds】セットリスト
1.Baby / Leaps and Bounds
2.flower / Leaps and Bounds
3.goat / Leaps and Bounds
4.真夜中シティーポップ / Leaps and Bounds
5.海辺の街まで / Leaps and Bounds

4/6【鶴】セットリスト
1.ソウルメイト今夜 / 鶴
2.こんばんは鶴です / 鶴
3.アメリカン珈琲 / 鶴
4.桜 / 鶴
5.ラブ / 鶴
6.愛の旅路 / 鶴

4/6【FUNKIST】セットリスト
1.BEAT of LIFE / FUNKIST
2.Sleep Talking / FUNKIST
3.愛のうた / FUNKIST
4.Dance in the world / FUNKIST
5.V-ROAD / FUNKIST
EN1.ピースボール / FUNKIST


4月12日(土)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

「I ROCKS BASE」がオープンしてちょうど3年。『I ROCKS 2025』開催まで1週間を切って登場したのはラックライフから『PON』。急遽追加公演も決まり、2部構成に変更になりながらもチケットは即日完売。

昨年、[BASE編]に出演できなかった悔しさを胸に、「とびきりに楽しく嬉しく幸せに歌って帰ります」と高らかに宣言。第1部では、LACCO TOWERの活動やI ROCKSの存在に「背筋が伸びる思い」と語り、「未来前夜 / LACCO TOWER」を披露する場面も。バンドセットにはない、弾き語りならではの自由なアレンジを加え、そのまま最新作の「願い」に繋いでみせました。第2部のラストには「LACCO TOWERに出会えたから、こういった歌を歌うようになったんだと思う」と語り、「Home」を演奏。

力強い歌唱に軽快なトークを織り交ぜながら、終始笑いあり、涙ありの彼らしい魅力がたっぷり詰まった公演となりました。念願叶った出演を噛み締めながら歌う様子を見て、やはり彼はボーカリストであり、歌うために生まれてきた男なのだと実感。一週間後、今度は「ラックライフ」として意気衝天なライブにも注目です!

※「ラックライフ」は4月20日(日)I ROCKS 2025[DAY3]にも出演予定!

4/12【PON】第一部セットリスト
1.フィーバー / ラックライフ
2.Hug / ラックライフ
3.フールズ / ラックライフ
4.°C / ラックライフ
5.僕らはそれでも / ラックライフ
6.明日になれば / ラックライフ
7.ノンフィクション / 平井堅
8.風が吹く街 / ラックライフ
9.未来前夜 / LACCO TOWER
10.願い / ラックライフ
11.MUSIC STAR / ラックライフ
12.軌跡 / ラックライフ
EN1.幸せであれ / ラックライフ

4/12【PON】第二部セットリスト
1.それぞれの空 / ラックライフ
2.ROLL / ラックライフ
3.Hand / ラックライフ
4.ブレイバー / ラックライフ
5.デイルニハ / ラックライフ
6.Lily / ラックライフ
7.ラジオ体操 / ヒグチアイ
8.夢の途中 / ラックライフ
9.あんたが大将 / ラックライフ
10.願ったり叶ったり / ラックライフ
11.願い / ラックライフ
12.Home / ラックライフ
EN1.名前を呼ぶよ / ラックライフ


4月13日(日)I ROCKS 2025[BASE編] ※7月20日(日)に延期

[時間]【1部】13:00(OPEN) / 13:30(START)
[時間]【2部】17:00(OPEN) / 17:30(START)
[出演]BRADIO
[チケット]購入はこちらから!×予定枚数終了


4月18日(金)I ROCKS 2025[DAY1]※レポートあり

[故郷編]と題し、群馬の地元アーティストだけで構成された一日。今年はバンドだけではなく、シンガーソングライター勢も出演。「I ROCKS BASE」という音楽の基地が生まれたことで、音楽のスタイルに捉われない、一味も二味も異なる今年の[故郷編]になりました。

1曲目に入るまでに3分もかかるなど想いが溢れた『The Gentle Flower.』、2年目らしく決して媚びることのないロックンロールを鳴らせてみせた『youth』、そして満を持して初出演を飾った『Leaps and Bounds』は、様々なジャンルを吸収した独自の音楽性でフロアを踊らせました。

LIVING STAGEにも新たな顔ぶれが並びました。「人生で初めて足を運んだフェス」と語っていた『アイカワヒトミ』、機材トラブルに見舞われながらも演奏を止めずアカペラで歌い続けた『Anna』、超地元の後輩『渡ケント』は堂々としたパフォーマンスを披露し、一瞬でオーディエンスの心を掴んでみせました。

トリのホスト『LACCO TOWER』も気合い十分に、「灯源」「時計仕掛」から始めるなど過去から現在へ駆け上がっていく、ストーリー性のあるセットリストを展開。

初開催の2014年からの11年間、今年は『I ROCKS』が蒔いた種から新たな芽が出た、そんな瞬間を見せてくれた[故郷編]になりました。「こんなアーティストがまだ群馬にもいたのか」と、会話を交わすオーディエンスたちの声もちらほら。彼らがI ROCKSを立ち上げる原動力となっていた[故郷編]は、これからも続けて欲しいと強く感じました。

4/18【LACCO TOWER】DAY1セットリスト
1.灯源
2.時計仕掛
3.狂喜乱舞
4.奇妙奇天烈摩訶不思議
5.藍染
6.綾
EN1.夜明前


4月19日(土)20日(日)I ROCKS 2025[DAY2〜3]※レポートあり

I ROCKSの[DAY2][DAY3]は、キッチンカーやワークショップにキッズスペースなどライブ以外のコンテンツも充実していて、[DAY1]よりフェス感が増します。[DAY2]は、さすが晴れバンドと言いたくなるような最高気温30℃の快晴。

名物となったDJガッツいわせ with スベリィ・マーキュリーによる朝のラジオ体操から大勢の方が駆けつけ、たくさんの笑顔で溢れていました。[DAY3]では、FOMARE「愛する人」では特大のサークルができ、前日に出演していたたなしん(グッドモーニングアメリカ)や出番直前の内田直孝(Rhythmic Toy World)も参加するなど、フィナーレさながらの大団円となりました。

伊勢崎市誕生20周年記念イベントとして、伊勢崎清明高等学校書道部のパフォーマンス、四ツ葉学園中等教育学校吹奏楽部の演奏が行われました。この日に向けて練習を重ねてきた皆さんの姿に感動と勇気づけられた人も多いでしょう。

今年は枠を絞り、各出演者の持ち時間が増えたことに加え、オーディエンスがイベント全体を楽しめる配慮が取られました。I ROCKS GARDENでは、キッチンカーで賑わう人、ビー玉転がしをしていた親子、似顔絵コーナー、スタンプラリー、たまに現れるなめじろう、高校生ボランティアが率先してゴミ拾いしている姿もあり、どれもこれからも続いてほしい光景がありました。

もちろん肝心のライブも最幸そのものでした。オーディエンスのみならず、出演者本人やマネージャーも「過去一のライブだった!」と口を揃えてしまうくらい。約10年ぶりに帰ってきた、急接近した、お馴染み…など色とりどりの顔が集結。『Ivy to Fraudulent Game』『KAKASHI』『秀吉』といった面々は、それぞれが積み上げてきたキャリアや経験から進化を感じぜずにはいられませんでした。

そして「渡ケントくんとの出会いが今年のセットリストの決め手になった」と語った『DJガッツいわせ with スベリィ・マーキュリー』。どの出演者もI ROCKSに欠かせないピースになっていました。

アーティスト主催のフェスだからこその光景も数多くありました。『LACCO TOWER』が渡井翔汰(Varrentia/Halo at 四畳半)、河内健悟(ircle)を招いたり、『LEGO BIG MORL』のライブには松川ケイスケも登場。そして、この日のための特別編成『9mm Parabellum Bullet [Expand Session] 』のライブには細川大介も加わり、演奏以上に気持ちの乗ったプレイに感動した人も多いはず。どのステージもこの日限りの特別なライブとなりました。

多くの刺激とエネルギーを受けて、彼らはステージに上がりました。最終日、「一夜」の前奏から、オーディエンスの笑顔が溢れ、手拍子が重なっていきました。ステージと客席でお互いの気持ちを確かめ合う、あの瞬間はいつ観ても鳥肌が立ちます。最終日、ステージ袖にはけた塩﨑が倒れ込む様子からも、この日に向けて全力を注いできたことが伺えました。

「またここに帰ってきたい」というオーディエンスの気持ちが、このフェスの原動力。松川の「決して続いたんじゃない。続けたんだ」という言葉が印象的でした。新たな一歩を踏み出したフェスのストーリー。これからも続いていくよう、全力でサポートしていければと感じました。

4/19【LACCO TOWER】DAY2セットリスト
1.青春
2.必殺技
3.摩擦
4.雨後晴
5.火花
6.告白
EN1.愛情

4/20【LACCO TOWER】DAY3セットリスト
1.一夜
2林檎
3.傷年傷女
4.鼓動
5.未来前夜
6.薄紅
EN1.星空


4月26日(土)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

全組がI ROCKSの現場に足を運んでいたということもあり、出演する意味と覚悟を持った熱いライブが繰り広げられました。

まず、ギター一本で現れたのは、地元伊勢崎市出身のシンガーソングライター『鹿山音楽』。「ここは地元だし、I ROCKSは家みたいなもの。ここまで続けてきてくれた先輩たちがかっこいいし、その姿を見て、不器用だけど今年は自分なりに挑戦をしています」と、想いを語りました。背中を押す「それぞれ」など、彼女らしく歌を届けてくれました。

1月ぶりに帰ってきたのは『シライシナオヤ』。「春ですね。春めいていますね。伊勢崎はもう葉桜ですけど、桜の歌を歌います」と「ちはる / キタニタツヤ」をドロップ。春は環境の変化もあり、新たな生活を迎える人も多い。「背中を押してくれるものもあるけれど、逃げることで前を向けることもあると思うんです。そんな誰かに寄り添える曲を」と披露されたのは「hopeless」。季節に寄り添うセットリストを展開しました。

Яyokei』は、オーディエンスとともにI ROCKSのテーマソング「星空 / LACCO TOWER」を口ずさみ、開始早々一体感を生みました。時折冗談を交え笑いを誘うかと思えば、ループを使いながら「変わる」を演奏するなど緩急をつけたライブを展開。彼は、I ROCKSのスタッフとして当日も会場を支えていましたが、この日は一人のアーティストとしても必要とされるように、全員でその瞬間を楽しもうという心意気が伝わってきました。

過去にはI ROCKSにも出演していて、2016年に惜しまれつつ解散。2022年に劇的な復活を果たして以降、無理のないペースで活動を続けてきた『JilL.』。「おかえり!これ、やってみたかったんだよな」と、三谷の笑顔も溢れていました。アコースティックではなくバンドセットで登場し、セットリストは言わずもがなキラーチューンの嵐。「I ROCKSがあるから、こうして俺らは一年に一度集まることができています。今日が最後になるかもしれないから、できる時にはとことんやる。これが俺たちなりのI ROCKSです」と、並々ならぬ想いを吐露しました。若手が多い中でこの日をバシッと締め括ってくれました。

4/26【鹿山音楽】セットリスト
1.わたしだけいい子 / 鹿山音楽
2.ヘルシー / 鹿山音楽
3.モノマネ / 鹿山音楽
4.たらり / 鹿山音楽
5.それぞれ / 鹿山音楽
6.なんでもない夜は / 鹿山音楽

4/26【シライシナオヤ】セットリスト
1.シャドウ / シライシナオヤ
2.不可逆的幸福論 / シライシナオヤ
3.スケープゴート / シライシナオヤ
4.ちはる / キタニタツヤ
5.hopeless / シライシナオヤ

4/26【Яyokei】セットリスト
1.小さな幸せ / Яyokei
2.変わる / Яyokei
3.間違ってないよ / Яyokei
4.普通に生きる / Яyokei
5.かくれんぼ / Яyokei

4/26【JilL.】セットリスト
1.ひかりのまち / JilL.
2.magic girl / JilL.
3.プール / JilL.
4.アリスの泣き止む頃に / JilL.
5.いつか / JilL.
EN1.白いキャンバスとエルフ / JilL.


4月27日(日)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

ついに、I ROCKS 2025[BASE編]もセミファイナル。これからを担う新進気鋭のアーティスト、I ROCKSやLACCO TOWERに縁のある仲間たちが共演しました。

ライブのスタートを飾ったのは、過去に[故郷編]にも出演経験のある『Mississippi Duck Festival』。現在、大須賀+サポートでの活動体制を取っていますが、この日は大須賀ソロでの出演。「花束に似た」をはじめ、大切な人たちから「この曲良いよね」と声をもらった、思い入れのあるものだけで組んだというセットリストで、独特の空気感をまといながら会場をしっかりと包み込みました。

ベテラン揃いの出演者たちの中で、唯一の若手となった『秋本祥吾』。普段バンドではピンボーカルを務める彼ですが、どこか程よい緊張感もありつつ、決して臆することなく勢いそのままに熱いステージを見せてくれました。ロックンロールやパンクを飲み込んだ楽曲や、ライブハウスへのリスペクトも忘れない姿勢など、バンドセットへの期待が膨らむ30分となりました。

ソフトボールの大会帰り、ユニホーム姿のまま登場したのは『DADANNDAN』。当日まで謎のベールに包まれていたアーティストでしたが、Vo.を務めるのはLACCO TOWERの重田(Dr.)の実弟、そしてGt.には藤生(初代Gt.)という顔ぶれ。この日は3人編成で、「手紙 / LACCO TOWER」のカバーや地元らしいノリも挟みつつ、終始和やかな雰囲気。とにかく楽曲の良さが際立っていて、特に伊勢崎市に思いを馳せて作ったという楽曲「あお」は彼らの代表曲になるでしょう。

トリの『Newlife』のステージは、圧倒的な熱量で観る者すべてを魅了しました。田島(Vo&Gt)は「LACCO TOWERには与えてもらってばかりで何も返せてない」としながら、「誰かに言われた一言が歳をとっても、時間が経っても消えないことがあって、それはその人が自分にとって存在が大きいんだと思う。ラッコと出会ってから、節々でもらった言葉を忘れたことはない」と感謝を述べました。そしてこの日は、人生の半分、約20年をともに過ごしてきたという池田(Dr.)のラストライブ。彼らにとって新たな門出となりました。

4/27【Mississippi Duck Festival】セットリスト
1.little dancer / Mississippi Duck Festival
2.喝采 / Mississippi Duck Festival
3.Dive / Mississippi Duck Festival
4.fighting man / Mississippi Duck Festival
5.花束に似た / Mississippi Duck Festival

4/27【秋本祥吾】セットリスト
1.アクション / サテライト
2.ラブソング / サテライト
3.太陽に吠えている / サテライト
4.朧 / サテライト
5.今宵の月のように / エレファントカシマシ
6.青春謳歌 / サテライト
7.FOREVER LOVING,YOU & I / サテライト

4/27【DADANDAN】セットリスト
1.春の日 / DADANDAN
2.手紙 / LACCO TOWER
3.愛は蒼い / DADANDAN
4.あお / DADANDAN

4/27【Newlife】セットリスト
1.電車のオト / Newlife
2.オールアップ / Newlife
3.ナツメ / Newlife
4.耳鳴り / Newlife
5.朝が来る / Newlife
EN1.君のはなし / Newlife


4月29日(火・祝)I ROCKS 2025[BASE編]※レポートあり

I ROCKS 2025[BASE編]いよいよ最終日。初日はBASEでは初となるLACCO TOWERのワンマンから最終日は松川ケイスケのソロワンマン。「I ROCKS BASEは家ということで、普段に近い服装で来ました」と珍しいギターを片手に語る松川。意外にもソロのワンマンライブは人生で初めてとのことで、気合も入っていました。

LACCO TOWERの楽曲を中心に、カバーも挟みながらセットリストを展開。「親しい仲間でも距離を感じてしまい、自分の気持ちの折り合いがつかず、耳にすることもできない時期があったバンドの歌を一曲」と披露されたのは「わたがし / back number」。3月からの2ヶ月間、22公演、55組。I ROCKS BASEを絡めて開催するのは初めてのこと。そこに出演しくれたアーティストと足を運んでくれた人たちに感謝の気持ちを述べました。

最終日まで挑戦し続けたI ROCKS 2025。これにて無事閉幕(BRADIOの振替公演を除く)となります。主催のLACCO TOWERにとっても大きな達成感と確かな自信が得られたのではないでしょうか。また来年の開催への期待が膨らむ一日となりました。

4/27【松川ケイスケ】セットリスト
1.橙 / LACCO TOWER
2.炭酸水 / LACCO TOWER
3.薄紅 / LACCO TOWER
4.魔法 / LACCO TOWER
5.わたがし / back number
6.恋 / 松山千春
7.罪 / LACCO TOWER
8.大きな玉ねぎの下で 〜はるかなる想い〜 / 爆風スランプ
EN1.大人 / 鳥肌ジェット55
EN2.青年 / LACCO TOWER


7月20日(日)I ROCKS 2025[BASE編]※延期公演

[時間]【1部】13:00(OPEN) / 13:30(START)
[時間]【2部】17:00(OPEN) / 17:30(START)
[出演]BRADIO
[チケット]購入はこちらから!×予定枚数終了

ロック大国群馬でフェスを楽しもう!!

どのフェスに行こうって悩めるのは群馬県民の特権ですよね。筆者はどっぷり浸かっているので、どのフェスにも行きたい!と思ってしまうのですが。小さいお子さん連れのフェスデビューや、友人同士での青春フェスデビュー、カップルでデートのフェスデビュー。野外で自然と対峙するもよし、屋内で快適に過ごすもよし。音楽は自由ですし、各々がそれぞれの楽しみ方をしていただけたら嬉しいなと思います。『I ROCKS』は椅子もあるので、ビギナーの皆さんにも比較的参加しやすいフェスじゃないかなと思います。少しでも気になった方は、ぜひ過去の記事も参考にして参加されてみてくださいね!

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▼クレジット
写真提供/株式会社アイロックス
文/佐々木覆(troisdesign)

※掲載情報は取材時と変更になっている場合もあります。最新の情報は公式HP・SNS等にてご確認ください。

【レポート】初めての試みで挑むI ROCKS 2025。

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