こんにちは。motto編集部ライターのERIです。みなさん元気にしていますか?最近は暖かい日が多くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。近頃は、慌ただしい日々と少し距離を取り、息抜きをする「リトリート旅」が人気だそうです。美味しいものを食べたり、山など自然の中に身を置いたり、温泉やサウナで心身を整えたり。明日への活力に、程よく気分転換は必要ですよね。中でも、無心で没頭できる陶芸は、息抜きにもなり、作る喜びも味わえるということで根強い人気がありますね。今回は、藤岡市にある『ふくろう陶房』をご紹介します。
1. ふくろうがお出迎え

『ふくろう陶房』は、藤岡市出身の陶芸家・青木茂さんが、陶磁器の故郷、愛知県瀬戸市の伝統を受け継いで開いた、瀬戸もの(瀬戸焼)の窯元です。関越自動車道の藤岡インターチェンジから約20分車を走らせると、可愛いふくろうがお出迎えしてくれる、和の建物が現れます。

青木さんの50年の作陶歴を生かし、緑多い環境の中で、ふくろう、陶人形、器など、日常使いできるオリジナル陶器を製作し販売しています。

作品はどれも手作りならではの温もりを感じられます。また、旅の思い出を形に残す陶芸体験も人気です。20〜30代のグループのほか、3歳の子どもでも電動ろくろを使った陶芸体験ができるので、家族旅行で訪れる方も多いのだそう。なかなか日常でろくろを回すことはないので、素敵な思い出になりそうですね。
POINT

2. 歴史ある伝統工芸品「瀬戸もの」

まずは、『ふくろう陶房』で扱っている「瀬戸もの」について、軽くおさらいしましょう。器の代名詞でもある「瀬戸もの」。「瀬戸物」「せともの」とも書き、中世から現在まで生産が続く日本を代表する陶磁器の総称として使われていますが、厳密には瀬戸の地域(現在の愛知県瀬戸市周辺)で生産される陶磁器を指します。

平安時代より1000年以上の歴史を持つ日本屈指の窯業地「瀬戸」は、越前、常滑、信楽、丹波、備前と並ぶ「日本六古窯」の一つ。せとものは「瀬戸焼」とも呼ばれ、2017年には日本遺産にも認定されている伝統工芸です。古くから日常で使われる器の生産が盛んで、日本全国に広く流通しています。

瀬戸ものの特徴としては、鉄分の少ない良質な陶土に恵まれていることや、多彩な釉薬技術による鮮やかな色柄などが挙げられます。鎌倉時代には日本で唯一、瀬戸では釉薬をかけて焼きものを作っており、他の地域で作られていた焼きものの多くは、釉薬をかけていない「素焼き」と呼ばれるものでした。素焼きは表面が粗く、色柄などを反映するのが難しい上、水分を吸収しやすいため用途が限られてしまいます。陶器の表面に釉薬をかけて焼くことで、表面をガラス質が覆い、耐水性が増して実用的な食器として使えるようになります。

また、釉薬の中の成分が焼成時に溶け出し、金属部分が化学反応を起こすことで、独特の色や光沢、精細な絵付けによる模様がつきます。黄瀬戸、織部、志野、古瀬戸など、多彩な技法が受け継がれており、落ち着いた風合いと、しっとりとした感触が、見る人の心をほぐし、温もりを感じられるような作風が魅力です。
3. 土の感触に癒される陶芸体験

『ふくろう陶房』では、陶芸体験ができます。むしろそのためにここを訪れる方も少なくないと思われます。陶芸体験は、年齢問わず楽しめるのが魅力。3歳から参加できますので、家族旅行の思い出づくりにもおすすめです。もちろん、デートやお友だち同士で参加しても楽しそうですね。形や色など豊かな個性が表れる陶磁器は、一つとして同じものはないのが魅力。毎日使う食器も、自分で作ったオンリーワンのものなら、愛着もひとしお!

電動ろくろを使った陶芸では、湯呑み、茶碗、小鉢、カップ、どんぶり、花瓶、大皿が作成できます。作品づくりには、良質な瀬戸の陶土を使います。釉薬の色も6色から選べるので、色違いで作るのも良さそうですね。3歳~体験可能で、初めての方でも、先生がしっかりとサポートしてくれるので、完成度の高い作品に仕上がります。自分で作った器で食事の時間に彩りをプラスしてみませんか。

また、ふくろうの置物作り体験も人気。手のひらに乗るサイズ(高さ約7cm)の小さなふくろうを、手びねりで作ることができます。お部屋のインテリアや、プレゼントにしても◎。カラーが8色から選べて、裏にサインや日にちも入ります。一つのテーブルで複数人でワイワイ作ることができます。幸せを呼び込もう!

それではここで、『ふくろう陶房』の陶芸体験の手順を、簡単にご紹介します。

まずは、形や大きさなど、作るものを選びます。今回は大きめのカップに挑戦。

手の使い方などの説明を受け、先生が電動ろくろの実演をしてくれます。

実際に、ろくろを回し、器の形を作っていきます。ここでは、ベースの土を縦長に形成していくのがポイント。

湯呑みの形をベースに、内径を広げることで任意のサイズに整えていきいます。なお、この湯呑み型から内径を広げ、高さを低くしていくことでお皿型になるのだそう!意外ですね!

しっとりとした土の感触が気持ちよくて、ずっと触っていられそうです。

今回はコップ型の器なので、皮を使って飲み口を整えます。

両手を使って高台(こうだい)になる部分を作り、ろくろ台と並行になるように切り糸で作品を切り離します。

陶器に入れる名前をサインをします。

仕上がりの色を6色の中から選びます。どれも可愛くて迷っちゃいますね。

ここまでで、約1時間で体験することができます。乾燥や焼きで水分を飛ばすため、仕上がりよりも15%ほど大きく作るのがポイントなんだそう。翌日、先生が高台を削りサインを入れてくださり、その後2週間、室内と天日で乾燥させたのち、700度で5時間ほど素焼きにします。

その後、釉薬をかけて色付けをし、1240度で15時間、本焼きします。

丁寧に窯出しをして、梱包配送します。作品は一度にまとめて本焼きを入れるため、仕上がりは2ヶ月前後が目安なので気長に待ちましょう。完成後は、直接陶房に取りに行くこともできます。釉薬を塗布後の焼き上がりは個体差もあるので完成まで仕上がりが分からない巡り合わせも、ワクワクしますね!
POINT

4. 優しい雰囲気は作風にも宿る

最後に、『ふくろう陶房』オーナーである青木さんのプロフィールをご紹介。1953年、群馬県藤岡市生まれの青木さんは、地元の高校を卒業後、1972年に愛知県瀬戸市にて「美夜之窯(みやのがま)」主宰の加藤元男氏に師事、瀬戸焼の修行を開始。成田国際空港のターミナルビル内のロビー陶壁を、美夜之窯グループと共に制作。

その後、1982年と1986年には群馬県展/群馬県近代美術館奨励を賜り、1990年に『ふくろう陶房』をオープンさせました。さらに、2006年にはグッドデザイングンマ認定という経歴の持ち主。また、藤岡市内の「土と火の里公園」の初代陶芸講師も担当されていたのだそう(現在、染色・陶芸体験は終了)。

青木さんの手がける作品は、「藤岡市立図書館」「鬼石中学校体育館」「明和町老人福祉センター」など、市内外の施設の陶壁として収蔵されています。なお『ふくろう陶房』のシンボルでもあるフクロウは、18歳の頃から作り続けているそうです。

オリジナル陶器から美術品まで手がける青木さんですが、とても優しく温和な雰囲気で、陶芸体験の時にも一人ひとりに丁寧に教えてくれますよ。是非みなさんも『ふくろう陶房』で、愛知県瀬戸市の美夜之窯の流れを引く、日本古来の伝統を受け継いだ焼きものを、体験してみませんか?

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PROFILE
こぴ
群馬県太田市出身。2019年よりYouTubeチャンネル「こぴ」を開設し、歌声とビジュアルで話題を集める。2025年現在、SNSの総フォロワーは120万を超える。テレビ番組「情熱料亭すぎ村(TOKYO MX-1)」レギュラー出演、Netflix「こねこのチー ポンポンらー夏休み」主題歌、ベスト電器CM第二弾歌唱。また、元看護師の経験を活かし、「アンメット ある脳外科医の日記(フジテレビ)」に出演を果たした。舞台やモデルとしての経験も踏むなど、マルチに活躍中。
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[TikTok]@kopisan_
[YouTube]@kopikopi
▼クレジット
モデル/こぴ
コーディネート/ハットリミカ(encounter)
衣装/encounter
ロケ地/ふくろう陶房
撮影/三木康史(troisdesign)
文/ERI

※motto vol.42「あちこちこぴたび」の記事を一部転載しています。
※掲載情報は取材時と変更になっている場合もあります。最新の情報は公式HP・SNS等にてご確認ください。
ふくろう陶房
- [所在地]
- 藤岡市下日野1955-3
- [TEL]
- 0274-28-0880
- [営業時間]
- 9:00〜17:00
- [定休日]
- 月曜、第1・3火曜